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2007年 12月 24日
Katsuwonus・たたき
高知県の西に久礼という鰹で有名な漁村があります。

漫画「土佐の一本釣り」の原作者、青柳祐介の故郷です。

この漁村を舞台にした若い漁師のドラマでした。

ここには大正市場という小さな、しかし活気に満ち溢れた魚の市場があります。

ここの名物は鰹のたたき、鰹飯。


この市場の一番奥にある田中鮮魚店ではお店の横で、その場でこれらを食することができます。
この魚屋が発明したウツボのたたきは絶品です。

高知には鰹を捌くための特別な包丁があります。分厚くて、両刃で、先が欠けている、男っぽい包丁です。
これで本体を捌いた後、その身を藁で軽く表面を焼いて、柳刃包丁で刺身にしていきます。

日本では魚毎に特別な包丁がつくられています。

鰹包丁。

これは料理人の包丁ではありません。

Katsuwonus・たたき_f0125209_050355.jpg


# by inboccalupo | 2007-12-24 00:50 | Authentic・真実
2007年 12月 23日
1543・種子島
500年近く昔にヨーロッパから鉄砲が伝来したのは種子島でした。
近江の坂田郡国友村の鍛冶師によって種子島銃として鉄砲鍛冶が広まりました。
同時に鋏や包丁という生活道具がその時漂着した船に乗り合わせていた中国の鍛治師から製法が伝わりました。

この黒打ちの包丁です。

6㍉もある分厚い鉄。
鉄砲鍛冶の無骨さと鉄の粘り。
砥石にかけたときの研ぎの気持ち良さ。
柄の太さ。
全てに男っぽい包丁です。
牧瀬鋏製作所の黒打出刃包丁です。
種子島や土佐の出刃包丁はみな両刃です。

なぜか、この包丁は柄と刃の部分の中心が15度ほど傾いています。
刃の鍛え方はしっかりしています。
しかし、
柄の組み立て作業には気持ちが入っていません。

鉄を愛する鍛冶屋は木材には興味なさそうです。
1543・種子島_f0125209_132260.jpg


# by inboccalupo | 2007-12-23 01:03 | Artigiano・職人
2007年 12月 19日
Cafe・人魚姫
クリスマスが近づいています。
コーヒーを持つ手がなぜかジングル、ジングルです。

サンタクロースはいません。
コペンハーゲンから人魚がやって来ます。

アンデルセンのDen Lille Havfrueです。
このマークには下半身は描かれていません。

足を開くこと、二本足であることは不純な意味を表しているからでしょうか。
Cafe・人魚姫_f0125209_4532655.jpg


# by inboccalupo | 2007-12-19 04:53 | Amante・女性
2007年 12月 14日
Frederick Law Olmsted・箱庭
森の上にくっきりと摩天楼のスカイラインが浮かび上がる秋の空気。
150年前に緑の巨大箱をNYのど真ん中に計画したオルムステッドの奇跡は都市の日常の風景になっています。

こんな贅沢があっていいのでしょうか。

「箱庭」この言葉の意味は個人のものでした。
しかし、公共の箱庭がここにはあります。

ささやかな庭の自然の恵み。

どんぐりを拾ってきました。

Frederick Law Olmsted・箱庭_f0125209_2005138.jpg


# by inboccalupo | 2007-12-14 20:00 | Atomosfera・場所
2007年 12月 10日
Vernon Boulevard・秋
落葉が似合う庭がNYのロングアイランドにあります。

イサムノグチのアトリエの庭です。

Vernon Boulevard

彼は1961年に、この何もない無味乾燥な郊外の場所に倉庫のようなアトリエをつくりました。
約半世紀経った今でも、この場所周辺の風景や空気はあまり変わっていないようです。
マンハッタンのスカイラインを川を挟んで目の前にしながも、その喧噪は全く届かない場所です。

12月を目前にしたある日。
朝から分厚い氷が道端の水溜まりに張っている、カチンと冷え込んだ快晴の日に訪れました。
空を見上げると虹が。
庭には様々な樹種の落葉が砂利の表面にうっすらと覆っていました。

自然界のかたちをしっかり主張できる庭です。
Vernon Boulevard・秋_f0125209_21475812.jpg


# by inboccalupo | 2007-12-10 21:48 | Art・芸術